金箔、銀箔を切る台を箔盤といいます。
写真は祖父の代から使っている箔盤です。
父もずっとこれを使っていたので、三代にわたって使い続けています。
蓋を取ると中には桐の板に鹿の皮を張った板が入っています。
この上に箔を乗せて竹の刀で箔を切ります。
こうして見ると、ずいぶん年季がはいっていますね!
工房の近くに、子供の木のおもちゃを作る作家さんがいます。
この箔盤を持って行って、同じものを作ってもらうようにお願いしました。
そうして何日か後に、出来上がったのが次の写真です。
同じく桐で作ってもらいました。
父が元気で仕事をしていた頃だったので、私も自分用のきれいなものが
ほしいと思っていたのです。
それまでは、自作のものを使っていました。
それにしても、さすがです!
子供のおもちゃを作る感性で立派なものができあがりました。

中は同じように、鹿の皮を張ってあります。
これを見た父が、
「オレも、ほしいな。」
なんと!
それで、もう一つお願いして作ってもらいました。
結局、父はそれを眺めて楽しんでいただけでした。
今でも皮を張らないまま、大切に保管してあります。
もう10年も以前の話です。良い思い出です。
現在私は両方の箔盤を使っています。
続きは次回。

























